嘘をついてしまうのは心の病気が関与している可能性も?

嘘をついてしまうのは心の病気が関与している可能性について知りたくありませんか?

この記事では、嘘をついてしまうのは心の病気が関与している可能性について解説しています。

この記事の内容は次の通りです。

 

  • 嘘をついてしまうのは、心の病気が関与している可能性も
  • パーソナリティ障害
  • アルツハイマー型認知症・慢性アルコール依存症・解離性障害
  • 一般的に嘘つきと思われてしまう仮病…虚偽性障害

ひどい嘘、頻繁な嘘は、その人の人格のせいではなく、心の病気の症状である可能性もあります。一般的に「嘘つき」と思われてしまう行動を取りやすくなる可能性がある、反社会性パーソナリティ障害、虚偽性障害などの心の病気を詳しく解説します。

嘘をついてしまうのは、心の病気が関与している可能性も

信頼関係を壊してしまう「嘘」。度を越えた嘘が多いような場合、パーソナリティ障害など心の病気の可能性も視野にいれたいです

程度の差こそあれ、私たちは人の目を気にしながら生きているもの。周りの人からどう思われているのか、気になることもあります。実際、周りの人に高く評価されたいという思いは、モチベーションを高める原動力にもなります。

そんな心理が働く一方、もし周りから「あの人は嘘つきだ!」といった目で見られるようになっったら大変です。そのグループの中で気持ちよい人間関係を保っていくのは、かなり難しくなりそうです。それでそうした、つい嘘をついてしまう背景に、実は心の病気が関与している可能性もあります。

今回は、嘘に関連する心の病気を詳しく解説します。

パーソナリティ障害…そのタイプによっては嘘を容易につく様な問題も現れうる

もし相手に嘘をつかれたら、あらがちショックです。嘘の度合いによっては、相手の人格を疑うこともあるでしょう。しかし、実はそのひと的に、嘘をつく敷居がかなり低くなっている場合もあります。もしも自己の何らかの利益や都合のために平気で嘘をつくようになっていたら、反社会性パーソナリティ障害の可能性もあることには、ご注意ください。

その反社会性パーソナリティ障害自体は、パーソナリティ障害の1タイプで、発症率は人口のおよそ1~3%前後、そして、発症数の性差に関しては、男性の数が多いです。それで、この病気の特徴は「反社会性」という言葉通りで、社会的規範に対するモラルが深刻に低下していること、それゆえに平気で嘘をつくといった問題行動が出やすいことです。

もし反社会性パーソナリティ障害の可能性が考えられる場合、当人の日常で起きているはずのトラブルを軽減し、より良い毎日にしていくためにも、精神科(神経科)で治療を受ける事が望ましいですが、本人が自ら精神科(神経科)を受診することは、かなり少ないです。

【アルツハイマー型認知症・慢性アルコール依存症・解離性障害】…記憶の問題で嘘をついてしまう可能性も

もしも、はっきり記憶が無い時間が自分にあれば、なかなか嫌なものでしょう。例えば、仲間と酒を飲んでいるうちに泥酔してしまい、気づいた時は、自宅のベッドの上……しかも服も何も着ていなかったとなると、一体どうやって帰って来たのか、いや、それ以上に、帰る途中、何か間違ったことをしなかったか不安になるかもしれません。後でその日のことを誰かに尋ねられたら、面目を保つため、適当に答えてしまうこともあるでしょう。適当に答えてしまう…ということも、広義には嘘の一形態です。

もしも記憶が無い時間が頻繁に現れていたら、それを取りつくろうために、作話も多くなりがちです。例えば、アルツハイマー型認知症では、記憶のタイプの中でも、特に短期記憶が障害されやすく、昨日のことだけでなく、数時間前のことも、全く覚えていないといったことがあります。また、そうした認知症では、現実と、自分が思いこんだことの違いが曖昧になりやすい…といった問題が出てくることもあり、それもまた、認知症で作話が出る素地になります。

また、慢性アルコール依存症でも記憶障害が現れることがあります。アルコール依存症では、お酒中心の毎日になっていますので、食生活はかなり片寄りがちです。もしも長期間にわたるビタミンB1(チアミン)の摂取不足、あるいは消化管での吸収不良があれば、脳内の神経細胞の一部が、そのビタミン不足が原因で損傷されてしまい、コルサコフ症候群と呼ばれる病態が生じることがあります。記憶障害はコルサコフ症候群の特徴的な症状の一つです。それゆえにコルサコフ症候群では、その失われた記憶を埋め合わせるための作話もよく現われます。

また、心の病気の中には、記憶のない時間が現れやすい、解離性障害と呼ばれるものがあります。それは簡単に言えば、心の解離が進んだために出てくる問題ですが、もしも心の解離がもっと進めば、稀ではありますが、その記憶の無い時間に、元の自分とは違う誰かになっていることがあり、これが、いわゆる多重人格と呼ばれる問題です。

最も心の解離自体は、日常的にだれでも経験します。例えば、誰かに肩を叩かれてハッと我に帰ったときです。その時、仮に家族の誰かが大事な相談事を自分にしてきたとします。それで、ハッと我に返った時が、まさに相手が自分に意見を求めてきた時ならば、それまでの相手の話は自分の頭に入っていません。それを相手に謝るべきか、それとも適当にお茶を濁すか、まあ、それはその時の話です。

以上のようなことがありますので、もし身近な誰かに、作話がはっきり多くなっていれば、相手の人格を疑う前に、以上のような可能性も、一応疑ってみてください。

一般的に嘘つきと思われてしまう仮病…虚偽性障害

仮病も時についてしまいがちな嘘かも知れません。ちょっと人に言いにくい用事ができて持ち場を離れるために、ちょっと仮病を使ってしまう……。日常生活上、時に起こり得ることかも知れませんが、もしもそれが原因で日常生活に深刻な問題が生じている場合は注意が必要です。仮病を使う事自体、反社会的と言える面があります。それがあるレベルを超えれば、反社会性パーソナリティ障害の可能性も出てきます。

また、場合によっては、病気のふりをすること自体が、仮病の目的になっていることがあります。病気になれば、周りの人は普段よりずっと優しくなるもので、心の病気の中には、その優しさを求めて、病人を演じてしまう「虚偽性障害」と呼ばれるものもあります。

以上、今回は嘘に関連する心の病気をいくつか紹介し、解説しましたが、もちろん大多数の方は時に何かで嘘をついてしまっても、しばらくすれば忘れてしまうものです。しかし嘘はつかれた相手にとっては大変嫌なものです。長年の付き合いを通じて築き上げた信頼関係が、たった一度の嘘で壊れてしまうこともあります。

もしも嘘をついてしまうことで、日常生活上に深刻な問題が生じている場合、心の病気が関連している可能性もあることを、どうか皆さま、心に留めておいてください。