家出娘を引き止める“母親の決死の行動”にホロリ「母の愛情を知りました」

思春期の女の子は、しょっちゅう親に反抗し衝突し、時には激しいバトルにまで発展することもしばしば。現在は36歳で医療事務の仕事に就いている神谷さん(仮名)も10代の頃は親の言うことなど全く聞かず、とりわけ母との折り合いが最悪だったと語ってくれました。

26歳の男と付き合う高校生の娘と、大反対する母

26歳の男と付き合う高校生の娘と、大反対する母

※写真はイメージです(以下同)

「当時の私は16歳の女子高生で、出来たばかりの10歳年上の彼氏に夢中でした。でもうちの母親がとにかく彼との付き合いに大反対していて、顔を合わせれば『あんな男は別れろ』と小言を言ってくるのが鬱陶しくて堪らなかったんです」  それもそのはず。神谷さんの年上彼氏は、年上といっても仕事に就いては辞めてを繰り返しているフリーターしかも数百万単位の借金があり、常識的に考えて大人が10代の娘に対して手離しで「素敵な彼氏で良かったね~」と言えないような相手だったのです。  しかし、恋は盲目とはまさにこのこと。初心だった神谷さんは、生まれて初めて自分を「可愛い、好きだ」と言ってくれた彼にメロメロでした。

父親に怒られ、告げ口した母親にキレる

父親に怒られ、告げ口した母親にキレる

「『会いたい』と言われれば学校をサボって会いに行ってましたね。通っていたのがそこそこ偏差値の高いお嬢様校だったので、母は学校にしょっちゅう呼び出されては注意を受けていました。  私は私で校風に馴染めずに周囲からも浮いてしまっていたので退学しても構わないと思ってました。今思えば、彼がどうとかではなく『ここではないどこかへ行きたい』という気持ちだったのかもしれません」  学校にも行かなくなり、髪もメイクもどんどん派手になっていく神谷さん。病弱で入退院を繰り返していた父親からも、ついにきつく苦言を呈されてしまいました。どちらかといえばお父さんっ子だった神谷さんはこれに大ショック。  父が怒ったのは母が告げ口をしたせいだと思い込み、母親に罵詈雑言を浴びせて大げんかを繰り広げた後、ついに家出を決行したのです。

駐車場で見つかって一波乱

「彼氏に電話して『今から出てくから迎えに来て』って。確か夜中の2時くらいでしたね。親も寝静まった頃に荷物をまとめてこっそり出ていきました。うちのマンションの駐車場に彼が車を止めていて、助手席に乗り込んだと同時に母親の金切り声が聞こえたんです」 駐車場で母親に見つかって一波乱 神谷さんが振り向くと、必死の形相をした母親が車に向かって走ってくるところでした。そして、少しだけ開いていた車の窓に手を引っかけて「行っちゃ駄目! 戻ってきて!」と泣きながら説得してきたのです。 「母の声には構わず、彼は車を走らせました。それでも手を離さない母を、彼も振り落とそうと躍起になっていて。駐車場で母はそのまま暫く引きずり回されていました」  想像するだに余りにも壮絶すぎる状況です。数分間の格闘の末に神谷さんが「もうやめてー!」と絶叫し、ようやく車はストップ。当然母親は手足に怪我を負っていたので病院に行き、関谷さんもその日は家出を思い止まりました。

大人になった今は感謝している

大人になった今は感謝している その後すっかり目が覚めた神谷さんは、紆余曲折ありましたがその彼氏と別れることができました。結局高校は辞めてしまいましたが資格を取って働き始め、今では3人の子どものお母さんになっています。 「まさかあんなに母親が自分に対して必死になってくれるなんて思わなかったんです。あれからは母親の愛情は疑ったことはありません。自分の子どもたちがちょうど思春期になった今は、あの時の母の気持ちが痛いほどわかります。娘があんな彼氏を連れてきたら、全く同じことをしちゃうだろうなぁと思いますよ」  娘がどんな男を連れてくるのか、今は神谷さんが心配しきり。自分の二の舞にならないことを祈る、と真剣な顔で呟いていました。